あのロックスターは死んだ。

答え合わせの飲み会はどちらかといえば好きな方です。

新しくご縁がある人とおよそ同じほど縁が切れていく人がいる。

環境の変化という耳障りのいい言葉で解釈してしまう自分はたまらなく憎たらしい。

 

それは時にロックンロールよりもドラスティックに世界を変えるし、時に蛇が行うそれのように心と心の間をゆっくりと締め殺す。

ただ、その関係において今際の際に現れる走馬灯のような答え合わせの時間が僕は好きだ。

心の中を垣間見る一瞬に形容し難い煌めきを感じる。

 

旧友(友人とも言えない人達)とのそんな時間を思い出す。

日々の小さな出来事を選りすぐるように、絞り出すように話題を集める。

彼らの人生にひょこっと顔を出した自分の姿に少し苛立ちながら、また、彼らが眠る前に瞼の裏側に映る自分の面影に誇らしさを感じたりもする。

 

終わった後でレトリックに彩られた過去を尊ぶのなんてことさらダサいし、そんな一瞬を思い描く自分はすごく嫌いだ。

 

とは言えども、そんなハレとは言えない日々に、曖昧でくどいほどあまい時間に、視点が移ろう一瞬に、幾許かの愛情を感じる僕はずっと変わってはいない。

 

おわり。